失敗、間違え気にしない!の雰囲気作り

人前で話すこと、人前で歌うこと、人前で何かすることは、この小さい人たちにとっても意外とハードルが高い。やりたい気持ちはあっても、なかなか踏み出せない。たとえ踏み出せたとしても恥ずかしさが動きを止めてしまう、みんなの注目の中へんてこりんな動きをしてしまう。一体いつからこの厄介な状態に私達は悩まされ始まるのだろう。

周りの人の視線が気になる、間違えたら恥ずかしい、どう思われてるんだろう?正解を答えなきゃ、完璧なパフォーマンスしなきゃ、、、とどこかで思い始める。でも、結構人って見てるようだけど、それほどあなたのこと気にしてないけどね。そうなんだけど、気になる。こんなふうに私たちのライフはかなりな部分、このことに影響されている。
先日とても興味深い光景を目にした。その光景は衝撃的で私は感動すらした。ある日、卒園児の10歳の女の子が遊びにきてくれたので、子供達に紙芝居を読んでもらった。紙芝居は意外とコツがいるので、初めてのその子には少々難しかったようだ。紙芝居は前に傾くし、掴んだ手で絵は隠れるし、丁寧だけど読むテンポはゆっくり。決してお世辞にも上手とは言えないその女の子に対して、はてさて子供達の反応は?彼女の前に座る3歳〜5歳の15人ほどの子供たちは、傾く紙芝居をなんとか見ようと姿勢を低くし、なんの文句も言わず静かに最後まで聞いていた。そしてその女の子もとても楽しかったと言っていた。この事実をどう受け止める?
私は子供達にできるだけみんなの前で表現させる機会を作っている。Show and Tell では好きなおもちゃや作ったものを持ってきて自慢大会。好きなものだったら意外と平気で人前に立てる。他には朝の会での報告、休み中の出来事から今日誰と幼稚園に来たか、親から叱られた話などなんでも。みんな喋りたくて喋りたくて止まらない。他には日に何度か突然くるクイズタイム、間違っててもお構いなしに手が上がる。人前で立つことには意外とすぐ慣れてくる。
そして何より大切なのは、その自由な表現を受け止める側の態度と雰囲気。聞いているよという姿勢、変だとか間違ってるとかジャッジしない雰囲気。これがあるからこそ、自分を表現することが楽しいと思い始める。完璧でなくてもいいし、間違っても構わない。失敗上等!そこから得るものが、その後の人生に大きく影響を与えると確信持って言える。